WEBでちょい旅 一厘録 ICHIRINROKU

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サヴァ缶(岩手県)2013.11.06 / food

缶詰が好きで、中でも安くてその上栄養豊富なサバ缶(水煮)は何かと重宝している。今年はテレビの影響で「サバ缶ダイエット」なるものがはやり店頭からサバ缶が一時姿を消したが、そんなブームとは関係なく昔からサバ缶は庶民の味方なのだ。

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醤油フィナンシェ(熊本県)2013.09.12 / food

雑誌やテレビなどでよく目にする「和スイーツ」という言葉に、「そこは“甘味”じゃだめなのか」「結局どうなりたいんだ君は」と突っ込まずにはいられなかったのだけど、“醤油屋さんの作ったフィナンシェ”に出会って食わず嫌いはよくないなあと反省した。日本人の食欲にガツンと訴えかける「焦がしバター+醤油」の魔力は、どうやらスイーツ方面でも有効のようだ。

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じゅうねん(えごま)(福島県)2013.08.27 / food

子どもの頃、夏の昼ごはんといえば「ひやだれうどん」だった。
我が家で言う「ひやだれ」は、「じゅうねん」という実で作る冷たい汁のこと。
じゅうねんを、焙烙で軽くあぶり、すりばちで丁寧に擦ったら、砂糖、味噌を適当に加えてさらに擦って、冷たい水を加える。
たったこれだけ、いたってシンプル。

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あけがらし(山形県)2013.08.20 / food

「ご飯の供(お供)」より「ご飯の友」のほうがいい。供が「これ、わし(ご飯)をおいしくせい」「ははーっ!」という主従関係なら、友はあくまで対等だ。何というか、お互いに主張しつつ尊重し合い、刺激を受けながら高め合う関係。後半は熱愛発覚した芸能人の事務所がFAXで出すコメントみたいになったが、とにかくご飯をおいしく食べるための補佐ではなく、むしろそれが食べたいがためにご飯をよそうくらいの強さを感じさせるのだ、友は。

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伊勢うどん(三重県)2013.07.30 / food

三重県伊勢市を拠点に活動するクリエイティブユニット「EMELON」が、式年遷宮を祝してプロデュースしたおしゃれな「伊勢うどん」を発見しました。コシはおそらくうどん界最弱クラス。讃岐や稲庭と対極を成す柔らかさ。「伊勢うどん」を初めて食べたときの偽らざる感想は「や、柔っ!」。あの戸惑いを思い出しながらも、清らかで、それでいて茶目っ気たっぷりのパッケージデザインに惹かれ、人生2度目の「伊勢うどん」体験をしてみることに。

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いぶりがっキー(秋田県)2013.07.22 / food

漬け物のことを秋田では「がっこ(雅香)」とも呼ぶ。香り高い発酵食品にふさわしい呼び名といえる。そこに燻製のかぐわしさが加わったのが「いぶりがっこ(いぶり漬け)」だ。「燻した漬け物」という意味を持つ秋田の名産品には、雪国ならではの工夫が生きている。

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殿様のだだちゃ豆(山形県)2013.07.02 / food

子供のころから酒の肴が大好きで、飲みもしないのに親がうまそうに食べているおつまみを「ちょうだい」とねだっていた。大人になった今でも酒は弱いので、飲み会などの席ではもっぱら「下戸の肴荒らし」である。夏のおつまみの定番・枝豆も好物だが、僕だけビールも飲まずひたすらぷちぷち、ぷちぷちと口に放り込むのだから、つまみのバランスを考えながら飲んでいる人にとっては迷惑な話だろう。

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牛乳瓶ウニ(岩手県/青森県)2013.06.11 / food

「あまちゃん」も「じぇじぇじぇ」と感動したウニ。そう、ウニの季節が今年もやってきました。ああ、炊きたてのご飯にウニを惜しげもなくのっけて食べたい。カレールーのようにのっけて食べたい。そんなふうに思ったことはありませんか。私は今このときも、心からそう思っています。

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油麩どんぶり(宮城県)2013.05.09 / food

「油麩、食べたいなあ」父が晩年、ふと漏らしたこの言葉をときどき思い出します。仙台麩と同じものですが、父の郷里である宮城県北部では「油麩(あぶらふ)」と呼ぶそうです。「麩を油で揚げてあってな」という説明を聞いても、味も姿も想像がつかない母と私に、「だしで煮てなぁ、おいしいものなんだ。味噌汁にも入れる」と懐かしそうに話していました。

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ニックナック(岩手県)2013.05.07 / food

「Ora et labora(祈れ、そして働け)」という言葉の通り自給自足の生活を原則とする修道院には、ビールやワイン、ジャム、バター、チーズといった食品の製造を行っているところも多い。岩手県盛岡市にある盛岡ドミニカン修道院(ドミニコ会ロザリオの聖母修道院)の修道女たちがかつて作っていたドミニカンクッキーも、長きにわたって地元の人々に親しまれていた。惜しまれつつも一度はその歴史に幕を閉じた伝統菓子を復活させたのは、地元の障害福祉施設だった。

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