WEBでちょい旅 一厘録 ICHIRINROKU

1rinroku.jp 「一厘録(いちりんろく)」は旅での出会いをコンセプトに、日本のローカルな文化を紹介するサイトです。

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油麩どんぶり(宮城県)2013.05.09 / food

「油麩、食べたいなあ」父が晩年、ふと漏らしたこの言葉をときどき思い出します。仙台麩と同じものですが、父の郷里である宮城県北部では「油麩(あぶらふ)」と呼ぶそうです。「麩を油で揚げてあってな」という説明を聞いても、味も姿も想像がつかない母と私に、「だしで煮てなぁ、おいしいものなんだ。味噌汁にも入れる」と懐かしそうに話していました。

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ニックナック(岩手県)2013.05.07 / food

「Ora et labora(祈れ、そして働け)」という言葉の通り自給自足の生活を原則とする修道院には、ビールやワイン、ジャム、バター、チーズといった食品の製造を行っているところも多い。岩手県盛岡市にある盛岡ドミニカン修道院(ドミニコ会ロザリオの聖母修道院)の修道女たちがかつて作っていたドミニカンクッキーも、長きにわたって地元の人々に親しまれていた。惜しまれつつも一度はその歴史に幕を閉じた伝統菓子を復活させたのは、地元の障害福祉施設だった。

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ルルロッソ(北海道)2013.04.23 / food

「麦チェン!」という事業がある。北海道内で使われる小麦を輸入物から道産小麦へと転換していこうという、国内生産量の60%以上を占める農業王国ならではの試みだ。そんな中、食の宝庫・留萌で5年前、異色の小麦づくりがスタートした。日本海に沈む夕日のように真っ赤に燃え上がる生産者たちの思いを背負ったその小麦の名は「北海259号」だ。

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桜こあみ(岩手県)2013.04.05 / food

世界でも有数の漁獲量を誇ることから、北東大西洋海域、北西大西洋海域と並び「世界三大漁場」といわれている北西太平洋海域。寒流の親潮と暖流の黒潮がぶつかり合い潮目を作るためプランクトンが豊富で、さまざまな魚が集まる。日本の三陸沖はこの北西太平洋海域に属しており、岩手県の水産拠点・大船渡の港には、沖合で獲れたサンマやカツオ、サバなどに加えワカメ、カキ、ホタテ、アワビ、ウニといった豊かな海の幸が水揚げされる。三陸の春の風物詩であるイサダもその一つ。

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バルサミィアップル(青森県)2013.04.05 / food

「え?これがリンゴ酢?」。ある日インターネットで見かけた濃褐色のリンゴ酢、その名も「バルサミィアップル」。ネーミングはもちろん、色やボトルデザインもイタリアのバルサミコ酢を想像させる。とあるテレビ番組で紹介された際、バニラアイスにかけて食べた出演者が「100円のアイスが500円になった!」と絶賛したとか。確かに高級バルサミコ酢をバニラアイスにかけて食べるとおいしいけど、テレビだから多少誇張してるんじゃない? と半信半疑のまま、真相を確かめるべく現物を取り寄せてみることに。

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向山製作所の生キャラメル(福島県)2013.04.05 / food

2013年の春に竣工したJPタワーの地下一階「KITTE GRANCHÉ丸の内」。全国各地から地元の人気店や老舗が集まり、34の店舗が東京駅直結のこのフロアに軒を連ねている。その一角に登場した「向山製作所」は、電子デバイス製造を本業とするめちゃめちゃ理系な会社だ。本社は福島県安達太良郡大玉村。それなのに、と言ったら失礼なのは分っているが敢えて言いいましょう。それなのに!
そこのおじさーん、ここのスイーツ、女子大喜びですよー。ちょっとお土産に、いかがですかー。

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雁喰い豆(岩手県)2013.01.11 / food

かにかくに 渋民村は 恋しかり おもひでの山 おもひでの川
石川啄木が故郷を思って詠んだこの一首にある渋民村。現在の盛岡市玉山区が原産とされる東北在来の平たい黒豆を地元では雁喰い豆と呼びます。丹波黒と肩を並べる滋味と言われますが、「にちっ」と密度を感じる丹波黒に対して、この豆の持ち味は「ぽくぽく感」。東北のお正月や祝いの席でその煮豆は欠かせない一品です。丸い豆に比べると選別に手間がかかることから近年は生産量が減っており、新豆シーズンを逃すと入手困難なこともあるようです。

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